otomeguの定点観測所(再開)

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4月の長距離・マラソンの話題まとめ&感想

 しばらくご無沙汰している間にマラソン・長距離関連でいろいろと話題になった報道があったので、箇条書きのような形式で恐縮ですが、まとめてテキスト化します。

 【山の神・柏原引退】

www.nikkansports.com

柏原竜二 - Wikipedia

 箱根駅伝の弊害を象徴するような報道です。柏原こそ箱根駅伝の被害者といっていいでしょう。ローカル駅伝の特殊区間で活躍しただけでそこまでの力はないのに学生陸上界のエースであるかのように扱われ、実力以上の話題性を付与されて本人も周囲もおかしくなってしまったという例です。不必要なスポットライトが当たらず、こつこつとマラソン練習に専念できていれば、一定の実績を残せた選手だと思うのですが。

 繰り返し書いていることですが、箱根駅伝での実績とその選手の競技力には何の関係もありません。「山の神」などという有害なレッテルはさっさとごみ箱に捨てて、選手の実力を冷静かつ正確に評価しなければならないと強く思います。

 

東京五輪に向けてのマラソン代表選考基準発表】

thepage.jp

東京五輪マラソン「選考大会」から2人 基準明確化 - 陸上 : 日刊スポーツ

東京五輪マラソン代表選考方法が一新!対象選考会と新たな基準を簡単解説

五輪マラソンの新選考方法は上々だ。「大人の事情込み」でほぼ最高の形。 - 陸上 - Number Web - ナンバー

 瀬古利彦は大胆な改革をしたと自賛しつつも「大人の事情」があったとぼやいていました。選考基準が明確になったという点ではこれまでの基準よりよくなりましたが、それでもなお、関係各所に配慮して内輪の論理にとどまった玉虫色の決着であるという印象がぬぐえません。新レースをわざわざ創設しなくても、東京マラソンを活用すれば済むだけの話です。

 私の意見は変わっていません。世界陸上の入賞者を内定にするという基準が緩いというのなら、前年の世界陸上のメダリストは上位2人まで即内定にして、あとは男女ともに東京マラソンでの一発勝負で決めれば済むだけの話です。選考基準を複雑化する必要も、新レース創設の必要もないと思います。

 それでも選考基準が明確になったのは前進といえます。あとはこれまでのようなアンフェアな運用がなされないことを祈ります。

 

【2017ボストンマラソン

Boston Marathon(ボストンマラソン)2017 結果速報 大迫 初マラソン2時間10分28秒(速報)堂々3位 | The Run

 男女を通じて、WMMのレースでの久しぶりの上位入賞でした。マラソン練習ができていないと不安視する向きもありましたが、オレゴン・プロジェクトはやはりきっちり選手を仕上げてきますね。まだデビュー戦を終えただけですが、現状、日本の男子マラソンにおいて世界と一定レベルで戦えそうなのは大迫だけのようです。でも、東京五輪ではまずトラック種目での入賞を目指してほしい気がします。まあ、10000mとマラソン両方の代表を狙う可能性もあると思いますが。

 

【2017ロンドンマラソン

www.youtube.com

blog.neet-shikakugets.com

 結局、日本選手は世界の流れの蚊帳の外なんですよね・・・。