otomeguの定点観測所(再開)

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処女はお姉さまに恋してる3つのきら星~本編感想

 以前『おとボク3』の体験版の感想をテキスト化しましたが、先月、いよいよ本編が出ましたのでさっそくプレイいたしました。その感想のテキストです。今回のテキストはギャルゲーに関するものなので、18禁に関心のない向きは以下のテキストをお読みにならないようお願いします。また、内容のネタバレを含みますので、その点もご注意ください。

 【単体としてはまずまずだが・・・】

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 単体のギャルゲーとして見れば悪くはないですし、〈おとボク〉シリーズのファンであれば贔屓目や内輪ノリも併せて楽しめる作品でしょう。しかし、製作者コメントで「こじんまり」とあった通り、前2作に比べると小粒な印象でした。シリーズの第3作としては及第点ですが、インパクトに欠ける作品になってしまいました。

2017年極私的回顧その15 ギャルゲー - otomeguの定点観測所(再開)

2016極私的回顧その15 ギャルゲー - otomeguの定点観測所(再開)

 まず、シナリオの質量が足りません。共通ルートが多すぎて、主人公を含む各ヒロインへの踏み込みが不十分でした。もう少し各キャラクター独自のルートを増やすとともに、あと1・2話の尺がほしかったところです。主要エピソードでは、前2作に見られたプールでの幽霊の憑依、生徒会対エルダーの対決、クリスマスイベントなどがカットされていました。同じネタを繰り返すことを避けたのでしょうが、どうせ様式美に塗り固められた作品ですから、シリーズ恒例のイベントということで、密がお母さんの幽霊に憑依される様子や、織女と美玲衣による照星どうしの対立などを描いても良かったという気がします。

 また、各所で指摘されていますが、密がフルボイスでなかったことやBGMの使い回しもマイナスポイントです。

【だからケイリ以外に螺旋宮殿を使うなというに・・・】

処女はお姉さまに恋してる 3つのきら星 レビュー/感想 - Togetter

 ちなみに美玲衣に男バレするシーンはちゃんとあります。

 『2』のヒロインたちがケイリを筆頭に奇人揃いだっただけに、『2』に比べてメインヒロインたちがインパクトに欠けるのは仕方のないところでしょう。サブヒロインにしても、百合カプが海月姉妹だけだし、海月姉妹が攻略できないし。せっかく紫苑先生が出てきたのにHシーンがないし。この辺ももう少し工夫のしどころがあったんじゃないかと思います。

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ケイリ・グランセリウス - アニヲタWiki(仮) - アットウィキ

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 ギャルゲー単体として見れば水準は超えている作品ですし、箱庭のような優雅な世界と適度なコミカル、ジェンダーレスに侵される主人公の苦悩、女子力の高い主人公の男の娘としての完成度、少女たちの心情の機微を細やかに描いたテキストなど、シリーズの美点は健在で、〈おとボク〉ファンとして及第点はつけられる作品でした。しかし、やはり小粒な第3弾という評価は免れません。それだけ前2作のインパクトが強いということです。

 さて、〈おとボク〉の今後はどうなるのでしょうか。『3』でシリーズの限界が見えた気もするので、ひとまずこれで打ち止めと考えておくのが妥当でしょう。

ꫛꫀꪝ嵩夜あや@おとボク3発売! (@AyaYang) | Twitter

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