otomeguの定点観測所(再開)

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W杯2018⇒メッシ・クリロナ時代の終焉?

 昨夜のW杯の試合の感想を挙げていきます。「死の山」のノックアウトラウンドが開始され、「神の子」2人が一夜にして大会を去ることになりました。

 【フランスVSアルゼンチン⇒最後はチームの完成度の差】

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 サッカー史上に残る壮絶な打ち合いの結果、最後はリアン・エムバペのゴールでフランスがアルゼンチンを下しました。そして、「神の子」メッシはベスト16で大会を去ることになりました。メッシが代表タイトルを獲得することはまたもかなわず。来年、またコパ・アメリカがありますが、そこには出てくるのかどうか。

 勝敗を分けた要因は様々に考えられると思いますが、ごく単純にチームの完成度の差のように感じました。幾度も追いつかれながらもコンビネーションを崩さず、最後まで粘り切った「レ・ブルー」。タレントの質だけでなく、チームとしても1戦ごとに完成度を増している感があります。1998年以来、久しぶりにW杯で強力なフランス代表を見ているような気がします。これぞ優勝候補ですね。

 対して、アルゼンチンはメッシを含めタレントの質では優れていながら、やはり最後までチームとしての完成度を挙げられなかった気がします。個々のプレーヤーの質にまかせるサッカースタイルをオールドスクールととらえるなら、それを貫いてきたのがアルゼンチンであり、これまではそれで決勝まで勝ち上がってきました。しかし、さすがに限界が見えてきたということでしょうか。この国はサッカー協会の運営という根本問題があるので、抜本的な改善は難しいと思いますが・・・。

 

ウルグアイVSポルトガル⇒結局、完成度の上がらなかった欧州王者】

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 ウルグアイカバーニの2点を守り切り、最後まで守備の集中力を切らさずに欧州王者を退けました。スコアは均衡した試合であり、ボール支配率でもポルトガルが圧倒的に上回っていましたが、終始主導権を握っていたのは堅固な守備組織を崩さなかったウルグアイでした。ポルトガルは、クリロナ以外の状態が最後まで上向くことなく、不完全燃焼でW杯を去ることになりました。

 ウルグアイはのってきましたね。世界屈指の2トップが仕事をするだけでなく、守備陣がクリロナをしっかり封じ、チームとして欧州王者を上回りました。次戦のフランスは更なる難敵ですが、今のウルグアイならフランスを飲み込む可能性もありそうです。グループリーグも含め、私が観てきたW杯の中ではもっとも強いウルグアイだと思います。

 対して、ポルトガルクリロナ以外の状態が最後まで上がらず。EURO2016ではしぶとく勝ち上がりながらチームが結束して守備組織が固まっていきましたが、今回のW杯は最後までもろい守備が足を引っ張り続けました。強国としての姿を見せることなく、大会を去ることになってしまいました。