otomeguの定点観測所(再開)

文芸評論・表象文化論・現代思想・クィア文化・社会科・国語表現・科学コミュニケーション・初等数理・スポーツ観戦・お酒・料理【性的に過激な記事あり】

2018極私的回顧その17 アート(地方芸術祭まとめ)

 極私的回顧第17弾はアートです。昨年同様、地方出張などにかこつけて足を運んだ地方芸術祭のゆるい感想を連ねて、回顧にかえさせていただきます。どうもすみません。なお、いつものお断りですが、リンク先など各種レビューをテキスト作成の参考にしています。

 

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【山形ビエンナーレ2018】

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018

山形ビエンナーレ (@YBkoho) | Twitter

real local山形 » 山形ビエンナーレ2018「山のような」【イベント】

未知なる山形へ踏み込む。「それぞれの日常に続く芸術祭」【山形ビエンナーレ2018】座談会|「雛形」移住のニュー・スタンダード!

椹木野衣 美術と時評 78:山のような「修復」への問いかけ−「山形ビエンナーレ2018」(前編) – ART iT アートイット:日英バイリンガルの現代アート情報ポータルサイト

芸術の諸ジャンルが交わる“山のような”芸術祭。小金沢智評 「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018」|MAGAZINE | 美術手帖

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

 他の華やかな芸術祭に比べるとこじんまりとした印象です。しかし、展示に山形しばりをかけて全体のトーンを統一していて、芸術祭としての特色や一体感がよく出ています。また、地元との一体感が強く、生活に根差した芸術祭という感じです。東日本大震災を契機に立ち上がった芸術祭であり、コミュニティの強いつながりというテーマはずっと踏襲されてきています。

 街場のお客さんには家族連れが多かったと思います。文翔館では子供も楽しめるように、絵本のようなアートや即興で音が出る展示などがされていました。街場の肩肘張らない楽しさもこの芸術祭のウリでしょう。一方、東北芸術工科大学エリアはがらりと様相を変えてヴンダーカンマー的な知的カオスにあふれていました。二極的な読解が楽しめたことが今回の最大の収穫だったかもしれません。

 

種子島宇宙芸術祭】

種子島宇宙芸術祭 - 種子島宇宙芸術祭2018 公式サイト

種子島宇宙芸術祭「星の洞窟2018」 2018/11/22~24 種子島・千座の岩屋 | MEGASTAR オフィシャルサイト

種子島宇宙芸術祭 (@SATanegashima) | Twitter

宇宙のタネ - 種子島宇宙芸術祭:宇宙のタネ

 2017年に始まった新しい芸術祭です。種子島全域に展示が散らばっているので、回るのに2日くらいかかります。路線バスだと待ち時間などのロスが大きいので、レンタカーの方がお勧めです。

 どこが入り口なのかよく分からない展示や、

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 夜の展示やイベントなどもあるので、事前にきちんと調べた上での計画的な行動が大切です。

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 宇宙芸術が非常に幅の広いものだということを示すため、各作品にはテーマが設定されておらず、バラエティに富んだ展示になっています。また、種子島の自然や宇宙センターなど、アートを回りながら種子島全体も楽しめるイベントです。

 

【木津川アート2018】

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木津川アート2018

木津川アート2018「恋する恭仁京。」|イベント|お茶の京都

木津川アート(@kizugawa_art)さん | Twitter

【レポ】木津川アート2018~恋する恭仁京。~ | あんふぁんWeb

水滴の中に入ってみると… 「木津川アート」開幕

【写真】木津川アート2018(「クニを見る、恭仁から見る」成田直子) - 写遊百珍

【写真】木津川アート2018(林直「きおくの記録 ~みかのはら~」) - 写遊百珍

 JR加茂駅からシャトルバスが出ていてアクセスしやすいですし、マップのお勧めルートは歩きやすい道が選ばれているので、初めての人間にも親切な芸術祭でした。私はさっさとレンタサイクルで回りましたが。ただし、屋外の展示が多いので、晴れていないときつそうです。

 今回の芸術祭の舞台は恭仁京という、4年で遷都した幻の都でした。聖武天皇が遷都の途中で大仏建立を優先してとりやめになってしまったようです。

恭仁京 - Wikipedia

【歴史インサイド】聖武天皇「幻の都」恭仁京の全貌は? 条坊の可能性秘める道路跡出土、京域解明につながるか(1/5ページ) - 産経WEST

http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/kuni.html

 アートを結節として現在と歴史をつなげるかのように、かつての都跡に雄弁なアートが立ち並ぶ様は非常に壮観でした。また、会場周辺には、古民家やまちの風景や田畑など、現在ではあまり見ることのできない素朴さが残っており、アートと風景が絶妙にシンクロしていたのも印象的でした。