otomeguの定点観測所(再開)

文芸評論・表象文化論・現代思想・クィア文化・社会科・国語表現・科学コミュニケーション・初等数理・スポーツ観戦・お酒・料理【性的に過激な記事あり】

2019極私的回顧その5 モンテディオ山形

 遅々として更新が進んでおりませんが、さっさとスポーツ系のテキストを終わらせて、本丸である文芸・文化の領域に入らないといけませんね。極私的回顧第5弾は、わが偏愛のモンテディオ山形です。

【久しぶりにエキサイティングなシーズン、新社長の功績】

2018極私的回顧《スポーツ》⑤ モンテディオ山形 - otomeguの定点観測所(再開)

2017年極私的回顧《スポーツ》④ モンテディオ山形 - otomeguの定点観測所(再開)

2016極私的回顧プレ② モンテディオ山形 - otomeguの定点観測所(再開)

モンテディオ山形 オフィシャルサイト

 ここ数年、極私的回顧で毎年のようにモンテの成績の不甲斐なさを嘆き、フロントのアホさ加減をdisってきました。しかし、2019年は久しぶりに優勝争いに絡み、POまで進出し、サポーターとして一喜一憂しながらも興奮して観戦できたシーズンになりました。

 何より大きかったのは、フロントの運営が安定したこと。今年、モンテのMVPを表彰するとすれば、一も二もなく相田社長が挙げられると思います。

新代表取締役就任のお知らせ | 株式会社モンテディオ山形

楽天+山形=? J1に迫るクラブ社長が進める改革と手にした武器(大島和人) - 個人 - Yahoo!ニュース

山形・相田社長が最初に行ったクラブ改革は挨拶。その後に見据える新スタジアムの構想とは? : J論プレミアム

相田健太郎氏は、今日でモンテディオ山形社長になってちょうど1年。 | 約束の地へ…Love&Peace

来場者数が平均1,500人増加!モンテディオ山形が取り組む、マス×デジタルの集客術 (1/3):MarkeZine(マーケジン)

 県知事の介入で肝煎りで降りてきた前社長の森谷さんは典型的な天下りであり、その不甲斐なさからサポーターから怒声を浴びせられる場面さえありました。まあ、暴走するサポーターも問題だったんですが、それだけチームがどん底の状態だったということなので、サポが怒る気持ちはよく分かります。

www.youtube.com

 ここ数年、チームを不甲斐ない状態に追いやってきた元凶の1人が森谷さんだったわけですが、彼が最後に成し遂げた数少ないファインプレーが、現社長の相田さんを呼んできたことでした。

www.youtube.com

www.youtube.com

 相田さんが手がけた様々な改革については上記リンク先でいろいろ触れられていますし、当方はスポーツビジネスの専門家ではないので詳細なコメントはできませんが、素人の一ファン目線で見ても、非常にフロントの風通しが良くなり、運営がスムーズそしてエネルギッシュになったのがよく分かりました。2019年はようやく選手・監督・フロント・サポーターが一体となって戦う本来のモンテの姿に立ち返ることができた気がします。フロントに罵声を浴びせるのではなく、グラウンド内の出来事に集中して一喜一憂しながら歓声および罵声を浴びせるのが、サポーターとしての本来のあり方です。来年以降もこの素晴らしい状態が継続していくことを強く望みます。

 

【それでもモンテらしい浮き沈み・・・】

 ここで一気に浮上して快進撃といくのではなく、紆余曲折が起きてしまうのが、モンテらしいといえばモンテらしいんでしょうねえ・・・。

 今シーズン、開幕戦の岐阜戦こそ黒星でしたが、その後は白星を順調に積み重ね、シーズン前半は快調に首位を突っ走りました。こんなにポジティブな気持ちでモンテの試合を見ることができたのは何年ぶりだったでしょうか。モンテ本来のスタイルである堅守速攻がビシッとはまり、「強いモンテ」の姿が戻ってきました。

www.youtube.com

www.youtube.com

 しかし、6月29日、首位争いの難敵であったレイソルにホームで手痛い敗戦を喫すると、

www.youtube.com

 要であった堅守がほころび、カウンターもはまらなくなり、いつものごとくけが人も出てきて、チームは混乱して弱い姿に戻ってしまいました。結局、7月は1勝しかできず、ずるずると順位を落としていきました。当ブログでも触れましたが、2012年、シーズン前半を首位で折り返しながら、後半大きく失速して最終成績10位で終えたという、あの悪夢が蘇ってきました。結局、いつものモンテなのか・・・。

web.gekisaka.jp

 いやいや、今年のモンテには反発力と粘りがありました。8月11日のアルビレックス戦、ホームで完封勝利を飾り、ようやく本来の堅守速攻のスタイルに立ち返ると、そこから再び「強いモンテ」が復活して、進撃を開始。苦しみながらも勝ち点を積み重ねていきました。

www.youtube.com

 特に熱かったのは、9月7日のレイソル戦ですね。首位チームとのアウェーにおける戦いながら、激しい打ち合いを制して4対3でレイソルに勝利。特に後半は、レイソルに押しまくられて失点を重ねながらも何とか逃げ切るという薄氷の勝利でしたが、首位チームを敵地で葬った、大きな勝ち点3でした。極私的には、この試合が今シーズンのモンテのベストゲームです。

www.youtube.com

 ここから波に乗って、一気にJ1昇格圏内の2位確保へ・・・といきたかったところですが、そうはうまくいかないのがモンテらしいというか、なんというか。10月はまだ何とかもっていましたが、11月になると守備ブロックが再び崩壊してもろい敗戦を重ね、あわやPO圏外に脱落するところまでいってしまいました。

www.youtube.com

www.youtube.com

 それでも辛うじてPO圏内の6位にとどまり、J1昇格POに進出。2014年同様の6位からの下剋上、奇跡の再来を期待しました。しかし、やはりそう甘くはなかったですね。PO初戦のアルディージャ戦は堅守が復活しての快勝でしたが、

www.youtube.com

 2回戦のヴォルティス戦は消耗戦となり、互角の戦いで健闘したものの、最後は反撃の余力がなく、あと一歩及ばず試合終了。悔しい敗戦となりました。

 

 浮き沈みの激しい1年でしたが、久しぶりにモンテが優勝争いやPO争いを演じ、エキサイティングに観戦できた1年でした。フロントの運営が安定したため、グラウンド内の動静にシンプルに一喜一憂することができました。これが本来のスポーツ観戦のあり方ですね。最後は悔しい思いもしましたが、来年に期待をつなげることができるシーズンでした。2020年こそJ1昇格、その思いを胸にこのテキストを閉じたいと思います。