EURO2016⇒死のトーナメントが幕を開ける コパ・アメリカ⇒アルゼンチン決勝進出!
EUROのグループリーグも終盤に差し掛かってきました。そして、決勝トーナメントの組み合わせがだいぶ決まってきて、既報の通り恐ろしい事態になっています。コパ・アメリカでは、アルゼンチンがアメリカを下して危なげなく決勝に進出しました。
【ドイツVS北アイルランド】
実力差通りの圧倒的な内容で、ドイツが危なげなくグループリーグ首位通過を決めました。攻めるドイツ対堅守の北アイルランドという展開は戦前の予想通り。序盤からボールポゼッションで上回るドイツが試合を支配しました。そして、30分にカウンターで作ったチャンスからマリオ・ゴメスが押し込み、ドイツが先制。残りの時間は試合をコントロールしながらも安全運転に徹した試合運びで、きっちり勝ち点3を手にしました。
決勝トーナメントの組み合わせを考えると、ドイツにとってはグループ2位のほうがよかったかもしれませんが、とりあえずここまでは順調に来ました。伝統の勝負強さを発揮して、死のトーナメントを勝ち上がっていけるのでしょうか。
【クロアチアVSスペイン】
やはりクロアチアは実力国ですね。ともに引き分けでも決勝トーナメント進出が決まる試合でしたが、スペインがベストメンバーを揃えたのに対し、クロアチアが5人を入れ替えてくるというのは予想外でした。しかし、主力を多少入れ替えたところでクロアチアのチーム力は落ちなかったですね。むしろ、初先発のメンバーが闘志むき出しに躍動していました。
スペインは押し気味だった前半に追加点がほしかったですね。前半終了間際にカリニッチが決めたところから、後半はクロアチアに流れがいきました。ソリアーノ、アドリスと選手交代を行って、スペインは何とか試合の主導権を握ろうとしましたが、結局、クロアチアの堅固な守備を突き崩すことはできませんでした。そして、後半43分にクロアチアがスペインのシュートミスからチャンスを作り、ペリシッチのゴールで逆転。これが決勝ゴールになりました。クロアチアが選手層の厚さと勝負根性の強さを見せつけました。
クロアチアはグループリーグを首位で通過し、決勝トーナメントで楽な山に入ったため、優勝争いに絡む可能性が高くなってきました。旧ユーゴ以降、「東欧のブラジル」地域にまだビッグトーナメントのタイトルはありませんが、今回のクロアチアにはかなりチャンスが出てきたと思います。
一方、2位になったスペインは、死の山に入ってラウンド16でイタリアと戦うという厳しい組み合わせになりました。
スペインVSイタリアといえば、前回、2012年の決勝はスペインの圧勝でした。
2008年は準々決勝で対戦。PK戦にもつれ込む死闘をスペインが制したことで、それまで勝負弱いといわれていたスペインが覚醒しました。21世紀の無敵艦隊進撃のきっかけになった試合だと思います。
その他、1988年はグループリーグで対戦し、1対0でイタリアの勝利。
1980年はやはりグループリーグで対戦し、0対0のドロー。
以上がEUROにおける全対戦で、スペインの2勝1敗1分け、このところスペインの2連勝となっています。恐らくラウンド16最大の好カードとなるので、楽しみですね。
【死のトーナメント】
各所で既報の通り、EURO2016の決勝トーナメントは優勝候補が片方の山に偏り、「死の山」「死のトーナメント」が形成されようとしています。
今回、大会規模が拡大して中堅国の参加が増え、試合数が多くなって見どころもいろいろ増えましたが、グループリーグから強国同士がつぶし合うという、EURO本来の過酷な状況はまだありませんでした。強国が鎬を削る緊張感こそEUROの醍醐味です。さあ、ここからが真のEURO開幕です。
(画像はサッカーマガジンゾーンウェブより)
EURO決勝トーナメントに異変! 独、伊、西、仏、英が潰し合う衝撃の“死の山”が誕生 | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ
【アルゼンチンVSアメリカ】
強い、強すぎる。コパ・アメリカの準決勝1戦目は、好ゲームを続けてきた地元・アメリカがどこまで食い下がるかに注目していましたが、アルゼンチンがいとも簡単に一方的な展開にしました。メッシのアルゼンチン代表新記録となる通算55ゴール目、イグアインの後半に鮮やかな2発などで4対0の圧勝。しかも、アメリカをシュート0に抑え込み、異次元の強さを見せつけました。
アルゼンチンはいよいよ決勝進出。あまりの強さにちょっと手が付けられないという印象です。メッシの代表初タイトルがいよいよ目前にきましたね。