ニコニコやyoutubeでおジャ魔女どれみの配信が始まり、懐かしくていくつか観てしまいました。
『どれみ』について書き始めるときりがなくなるので、とりあえず後に回します。
今回は『どれみ』配信を記念して(?)、80年代以降の魔法少女アニメを一気に振り返ってみたいと思います。ただし、あまりに数が多いので、魔法少女もののうち特撮を除いた2次元で、かつオタク層が反応したと思われる作品に限ります。それでもかなりの数ですが。確かに『ちゅうかなぱいぱい!』『ポワトリン』などには書きたいこともあるんですが。
本来であれば、『サリー』『アッコちゃん』『メグちゃん』など、1970年代の第1次魔法少女ブームを作った東映魔法少女シリーズなどからレビューすべきですが、リアルタイムで観た作品がほとんどなく、勝手ながら思い入れもあまりないので除外します。80年代以降の魔法少女アニメはほとんど全作品を観ているはずなので、できる限り頑張ります。飽かずお付き合いいただければ幸いです。
『魔法のプリンセス ミンキーモモ』 1982,1991
女児向けアニメとして女の子の人気をつかみつつも、脚本でカオスな暴走を行ったり、社会問題を扱った回があったりなど大人にうける要素もあって、当時のアニメマニア(オタク/おおきなおともだち)にも人気のあった作品です。当時のアニメ誌には盛んに記事が載っていました。変身バンクは、ダンスを絡めた当時としては華やかなもので、後の〈ぴえろ 魔法少女シリーズ〉をはじめ多くの魔法少女作品に影響を与えました。
1982年に第1作、1991年に第2作が制作されました。第1作のモモは空の国「フェリナーサ」のプリンセスで、第2作のモモは海の国「マリンナーサ」のプリンセスなので、第1作を「空モモ」、第2作を「海モモ」ということもあります。2人は第2作の39話で出会っています。
第3作として2004年から『みらくる・ドリーム ミンキーモモ』が《小学二年生》に連載され、陸の国「リーフィナーサ」のプリンセス・「陸モモ」が登場しましたが、残念ながらアニメ化はされませんでした。
ミンキーモモ祭り 最終日:おかもっちROOM 渡り廊下:So-netブログ(画像元)
『魔法の天使クリィミーマミ』1983
『魔法の妖精ペルシャ』1984
『魔法のスターマジカルエミ』1985
『魔法のアイドル パステルユーミ』1986
『魔法のステージファンシーララ』1998
『魔法のデザイナー ファッションララ〜ハーバーライト物語〜』1988OVA
1980年代を代表する魔法少女ものといえば、間違いなくこのシリーズでしょう。第5作『ファンシーララ』は90年代ですが。いずれも魔法の力で女の子が成長して活躍する物語です。おしゃれな変身バンク、『クリィミーマミ』OPを筆頭とするポップな楽曲など、女児向けに練り込んで作られたスタイリッシュな要素が、アニメファンも含めて大人の層にも大きな人気を博しました。そして、後の魔法少女ものにも大きな影響を与えました。
一番人気は第1作『クリィミーマミ』でしょう。女の子が変身してアイドルになるというシンデレラストーリーは、『マジカルエミ』『ファンシーララ』で受け継がれました。また、女の子が変身するアイドルアニメとして、(魔法少女ものにはカテゴライズされませんが)現在の『アイカツ』『プリティーリズム』『プリパラ』などの源流でもある作品です。
『ハーバーライト物語』はOVAとして制作されましたが、公式なシリーズ作品としてはカウントされず、忘れ去られた不遇の作品でした。
『エスパー魔美』1987
魔法少女アニメとカテゴライズするには苦しいですが、結構楽しんで観ていたので入れてしまいました。最初はささやかな力だった魔美の能力がアニメ終盤では兵器レベルにまで成長し、原作を逸脱してどんどんオリジナル展開をするなど、スタッフの暴走ぶりがすごかったです。魔美は学園都市だったらレベル4か5あたりの能力者でしょう。
父親が娘をモデルに裸婦画を描いているシーンが出てきて、小学生の男子はドキドキしながら観ていました。今なら絶対に放送できませんね。
『魔法のエンジェルスイートミント』1990
『ミンキーモモ』に続く葦プロダクションの魔法少女アニメ第2弾であり、『サリー』に対抗する『アッコちゃん』の後継として、タカラが気合いを入れて打ち出した、オリジナルの魔法少女ものです。宣伝や玩具展開などはかなり精力的だったようですが、70・80年代の魔法少女アニメのテンプレ要素を寄せ集めたような作品で、いかんせんパンチ力がなさ過ぎました。結局、シリーズ化されることなく1年で終わり、時間枠を〈エルドランシリーズ〉の『ライジンオー』に明け渡してしまいました。
【参考リンク】