EURO2016⇒それでもなお勝つポルトガル ウェールズの夢は続く
EUROはいよいよノックアウトラウンドに入りました。まず最初の3試合が行われ、いずれの試合も激戦だったようです。
90分終わって両チームともに枠内シュートなんと0という、非常に膠着した試合でした。両チームの守備が機能したというよりは、ともに攻撃陣が精度を欠いて凡戦を演出したという表現が正しいと思います。
試合内容ではクロアチアが勝っていました。中盤での激しい主導権争いをほぼ制して、試合をコントロールする時間ではポルトガルに勝っていましたし、クリロナを徹底的にマークして112分までは完璧にクリロナを封じていました。
しかし、ワンプレーで決まることがあるのがサッカーです。クリロナがようやくマークの緩くなったすきをついて動き、ナニのパスからこの試合の初シュート。キーパーがはじいたこぼれ球をクアレスマが押し込み、これが決勝点となりました。
ポルトガルは苦しみながらも難敵を下し、ベスト8に駒を進めました。ここまで内容的にほめられた試合は1つもありませんが、それでも勝ち上がってきたのは強国ゆえの勝負強さなのか、ツキなのか。準々決勝はポーランド戦です。
【ポーランドVSスイス】
前半はポーランドのカウンターが冴え、39分にブワスチコフスキが先制ゴール。ドルトムントの時は香川とのコンビで日本でも知られていましたが、さすがにいいプレーをしますね。後半は交代カードを次々と切ったスイスが猛攻を仕掛け、後半37分にシャチリのオーバーヘッドで追いつきました。多分、今大会のベストゴールでしょう。延長もスイスが攻め続けましたが、ポーランドの堅守を破ることができず、PK戦に。結局、5人全員がミスなく決めたポーランドに凱歌が上がりました。
スイスが記録上は無敗のまま姿を消すという珍しい記録を打ち立ててしまいました。ドイツW杯では記録上は無敗・無失点で敗退しましたが、それ以来の悲劇になるそうです。
スイスに10年前の悲劇再び… EURO無敗のまま16強で無念の敗退 | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ
イギリスのEU離脱が決まり、世界中が揺れる中で行われた「英国ダービー」。偶然重なったとはいえ、なんというタイミングでしょうか。
序盤こそ北アイルランドが攻勢に出るシーンもありましたが、15分以降は北アイルランドがいつも通り守備ブロックを固めました。ウェールズが中盤をコントロールしますが、案の定、試合は膠着状態に陥っていきました。それでも、再三のサイド攻撃などからウェールズが徐々に北アイルランドの守備ブロックの穴をつくようになり、70分にベイルの低いクロスが北アイルランドのオウンゴールを誘発。それが決勝点となり、タフな試合でしたがウェールズが競り勝ちました。
ウェールズのベスト8進出はさすがに予想していませんでした。ベイルの好調に合わせるかのように、チームがどんどん勢いに乗っています。このファンタスティックな夢はいったいどこまで続くのでしょうか。