ドレイクの方程式を生物学的にシビア(??)に計算してみた
先ほどの記事にかぶせる形で恐縮ですが、もう少しお付き合いください。ドレイクの方程式に関する天文学者などによる計算では、生命の発生については極めて楽観的な見通しがとられることが多いです。しかし、中立進化説をシビアに採用して再計算するとどうなるか、生物学的な視点からやってみました。
繰り返しのお断りですが、素人の計算なので、あまり真に受けないでください。
【関連リンク】
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【再計算!】
では、はりきって再計算してみましょう。
Ns⇒さっきの記事の通り、10でいきます。
fp⇒これも0.1でOK。
ne⇒うんうん0.001ですね。
fl⇒番組では0.1としていましたが、水さえあれば地球型生命が誕生するというような簡単なものではありません。生命の誕生には膨大な偶然の積み重ねが必要になるはずです。木村資生の10の-100乗分の1という数字だとさすがに希望がなさすぎるので、非常に甘い数字ですが、1億分の1としておきましょう。よって0.00000001になります。
fi⇒これも非常に甘い数字ですが、木村資生の数字だと希望がなさすぎるので、さっきよりやや厳しめの0.0000001でいきます。
fc⇒現在の技術文明は、たまたま間氷期で温暖な気候が続いているから発達したにすぎません。さっきは0.05としましたが、そんなに高いはずがありません。それに、文明に属していないホモ・サピエンスもまだ地球上に存在しており、彼らは文明社会の人間以上の知性を有しています。人間に文明など必要ないのです。だから、文明が偶然の産物であることを示す低い数字にする必要があります。極めて大雑把ですが、1万分の1くらいと見積もって、0.0001でいきます。
L⇒人類をサンプルに考えるしかないので、人類について考えてみます。次の氷期がやってきたら、恐らく文明は滅びます。現在の電波を利用できる技術文明ができてから約100年。更新世の間氷期の平均の持続年数が約49000年で、現在の間氷期は15000年前から始まっています。大雑把な計算ですが、間氷期はあと約34000年くらい続くと仮定しましょう。ここは楽観的に、現在の技術文明が間氷期の間は持続すると仮定しましょう(そんなに続くとは思えませんが・・・)。少しおまけして、35000年でいきます。
さて、再計算すると、
N = 10 × 0.1 × 0.001 × 0.00000001 × 0.0000001 × 0.0001 × 35000 = 0.000000000000035
えらい数字になりました・・・。Lをかなり楽観的な数字にして、flもfiも甘めにしたつもりですが、それでも約285兆分の1ですか。宇宙の銀河が約2兆個ですから、我々のような物理法則を有した宇宙が142.5個あってはじめて、人間のような知的文明が1つ存在することになります。やっぱり人間は並行宇宙を含めても孤独な存在なんでしょうか。SETIはただの夢想に過ぎないのでしょうか。
そうではないことを切に祈ります。