『きみの声をとどけたい』短評
続いて、青春モノ・ジュヴナイルという点では『打ち上げ花火』と同じ位相にあるはず(??)のこちらの作品ですね。『きみ声』もいい作品だったと思います。
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ひとつひとつの要素は普通。すべて普通。作画が優れているわけでもないし、新人声優だから演技は一生懸命だけどぎこちないし、キャラクター造型が優れているわけでもないし、ストーリーはご都合主義だし、演出に特殊なところがあるわけでもないし、音楽はましなほうですけどストーリーとの絡みを考えたらもっと練ってほしいところもあったし、コトダマなんちゃらという安易なフレーズにはイラっときたし。
でも、一つ一つのピースがしっかりとはまって、決して上手でも器用でもないけれど、少女たちの一生懸命さがいっぱいに伝わってくる、瑞々しく清々しい作品に仕上がっています。新人の声優たちのぎこちない演技もかえってキャラクターにうまくはまっている感じで、いい味を引き出しています。精いっぱい真面目に頑張ってくれたので好感度がすごく高くなった、とまとめればいいでしょうか。日常というミニマムなレベルで、ミニFMという題材のアイデアが輝いたからこそ、成功した作品といえるでしょう。
普通の日常こそ尊い。そんな当たり前のことをほっこりと思い出させてくれる良作。明日も仕事を頑張らなきゃいかんと身に沁みました・・・。
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