W杯6/21分の感想を挙げます。まさかアルゼンチンがこんなに早く追い込まれるとは・・・。
【デンマークVSオーストラリア⇒両者アグレッシブな好試合】
デンマークとオーストラリアの両雄が最後まで怯むことなく攻め合いを展開した、このW杯屈指の好試合でした。オーストラリアは試合開始早々にデンマークに先制を許しましたが、怯むことなく、激しいプレスからデンマークの守備網を幾度となく突破し、決定機を演出しました。後半にはほぼ試合の主導権を握り、VARから得たPKの後も攻め手を緩めることなく、デンマークゴールを脅かしつづけました。対するデンマークも、鋭いカウンターを何度も浴びせ、印象ではほぼ互角になった試合でした。スコアこそ1対1でしたが、非常に濃密な90分だったと思います。
オーストラリアはW杯予選で苦戦し、チームの衰えも指摘されましたが、W杯に出てくるとやはり光ったパフォーマンスを発揮するチームだと思います。しかし、ここで勝ち切れなかったことで決勝トーナメント進出はかなり苦しくなりました。それでも最後まで闘志を切らさず戦うのがサッカールー。次のペルー戦も期待したいと思います。
【フランスVSペルー⇒緊迫した戦いながらも最後は堅実な決定力の差】
スタッツのボール支配率に見られるように、全体を通して試合を押していたのはペルーの方でした。しかし、幾度となくチャンスを作りながらシュートが枠に飛ばず、ペルーは得点力不足という課題を残して大会を去ることになりました。対して、劣勢の試合ながらも前線のタレントがきっちり仕事をするフランスは、やはり強国だという印象です。グループリーグ2試合を苦しみながらもきっちり勝ち点6を手にして、決勝トーナメント進出を決めました。他の強国がもがいている中、ここまでは順調に歩を進めている印象です。
【アルゼンチンVSクロアチア⇒アルゼンチン終了の危機】
アルゼンチンはグループリーグ初戦でアイスランドの堅守に苦しめられましたが、この試合もクロアチアの守備網を攻略できず、前線でプレッシャーをかけ続け、メッシにボールを集めて見せ場は作りますが、クロアチアのゴールをこじ開けるには至らず、時間が経つにつれて焦りばかりが募っていきます。守備陣も危ないシーンが多く、いつ失点してもおかしくない状況でした。カバジェロのミスキックはかばいようのない失態ですが、ディフェンス全体が不安定だったことは否めないでしょう。そして、先制されてからはチーム全体が気落ちしたかのような緩慢なプレーになり、クロアチアにいいように弄ばれ、終わってみれば3対0の大敗となりました。モドリッチのミドルシュートは防ぎようがなかったと思いますが、今のアルゼンチンに強国の風格はありません。まだナイジェリア戦を残してはいますが、このままなすすべなく大会から消える可能性も高いような気がします。