otomeguの定点観測所(再開)

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W杯2018⇒生き残ったメッシと貧乏くじのフランス?

 では、昨夜のW杯の各試合の感想をまとめておきます。

 【デンマークVSフランス⇒はいはい消化試合、消化試合】

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 ともに決勝トーナメント進出を決めているため、無理をしないダラダラ試合となりました。そして今大会初のスコアレスドロー。特にコメントすることは何もありませんが、フランスにとっては負けておいたほうがよかったかもしれませんね。どちらかといえばデンマークが優勢でしたし。フランスは1位突破の結果、トーナメントで「死の山」に回り、ラウンド16が死の淵からよみがえってアルゼンチンになりました。次戦は壮絶な戦いになりそうですね。

 

【オーストラリアVSペルー⇒40年ぶりの歴史的勝利】

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 ここまでグッドルーザーを演じてきた「サッカールー」ですが、やはりオーストラリアはW杯の勝利から遠いということを見せつけられた試合になってしまいました。伝統的なスタイルとはいえ、単調な放り込みと強引な縦への突破だけでは、さすがにペルーの守備陣は崩せません。セットプレーの精度も低く、このあたりにアジアと世界の差がまだまだあると感じさせてしまいました。日本があれだけ頑張れるんですから、もっと高いパフォーマンスを発揮できるチームのはずです。

 対して、ペルーは少ない決定機をものにして40年ぶりのW杯勝利を手にしました。決定力不足という課題があったとはいえ、ペルーは今回の大会で「グッドルーザー」として強国と渡り合い、好印象を残しました。これが次のコパ・アメリカにつながるといいですね。

 

【ナイジェリアVSアルゼンチン⇒はじめからこれをやっとけ・・・】

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 追い詰められたメッシとアルゼンチンがようやく覚醒しました。エベル・バネガを先発させたことで中盤のパスの手数が増え、メッシの負担が減って点をとることに集中できるとともに、攻撃のバリエーションが増したことでナイジェリアの守備陣を効果的に崩すことができました。MOMに選ばれたメッシの活躍は当然ですが、苦しみ抜いた強国がようやく力の一端を発揮したという印象です。ナイジェリアは前半こそ見せ場を作りましたが、残念ながらここは役者の力の差が出た印象です。因縁の相手に落とし前をつけることは今回もかないませんでした。

 どうにかよみがえったアルゼンチンですが、ここから始まるのは「死のトーナメント」であり、いきなりフランスが待ち受けています。壮絶な戦いをどこまで勝ち上がっていけるのか。「神の子」の真価が問われるのはまだまだここからです。

 

アイスランドVSクロアチア⇒完成度では今大会随一のチーム】

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 今大会屈指の好試合だったのではないでしょうか。ヨーロッパ予選でしのぎを削った両チームが、お互いのストロングポイントを出し合った正面衝突。文字通り手に汗を握る大熱戦でした。

 クロアチアはターンオーバーで多くのメンバーを入れ替えてきましたが、それでもチームのクオリティが落ちることはなく、そして出てきた選手たちが安全策に走ることなく、積極的なプレーでピッチの上を走り回りました。守備陣がやや不安定でアイスランドのカウンターを食らいましたが、これはメンバーを入れ替えれば修正可能なので、決勝トーナメントに向けては問題ないでしょう。とにかく、グループリーグ全体を通じて最も完成度の高い戦いを見せつけたチームです。スペインが「死の山」を逃れたと喜んでいるとのニュースもありましたが、今のクロアチアならスペインを十分に食う力がありそうです。

メッシ、ロナウド、スアレス、グリーズマン… “死の山”に海外注目「一つの椅子を…」 | Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ

 アイスランドは勝ち点1に終わりましたが、文字通りのグッドルーザーとして、ファイトあふれるプレーと規律・団結力を世界に示しました。この清々しいプレーをもっと見たかったのですが、残念です。