ヨコハマトリエンナーレ2020感想
こちらも遅ればせですが、先日ヨコハマトリエンナーレ2020に行ってきましたので、雑駁ですが感想をまとめてみます。リンクやツイートなどを貼り合わせており、またテキスト作成に際して各種レビューを参考にしておりますが、ご容赦いただけると幸いです。
ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」-横浜トリエンナーレ
ヨコハマトリエンナーレ2020 (@yokotori_) | Twitter
ヨコハマトリエンナーレ2020が開幕。アートが提示するコロナの時代のその先とは|美術手帖
<自ら学び、互いをいつくしみ、毒と共存する> リポート「ヨコハマトリエンナーレ2020」 – 美術展ナビ
アートと〇〇──パンデミックの世界に知恵の滴を散らすアートの源泉(ソース) page3:NikkeiLUXE
なんぼでも貼れますが、とりあえずこんなもので。
まずは、コロナ禍の苦しい状況において開催に踏み切ってくださったアーティスト及びスタッフ他関係者の皆様に感謝いたします。全体的には、VRなど身体感覚に訴える展示が多かったという印象で、好展示だったと思います。
では、気に入った作品についていくつかコメントします。
ニック・ケイヴ《回転する森》
— タラ夫 (@2017babel) 2020年7月16日
アメリカの一般家庭の庭でよくみかける、風にたなびいてきらきら光る飾り。
よく見ると、なかには銃や弾丸を象ったモチーフも。アメリカ社会のいまを象徴しているよう。 pic.twitter.com/8ccl7tr4lD
横浜美術館の入り口で飛び込んでくるのがまずこの作品です。一見華やかですが、銃や弾丸などのモチーフが埋め込まれています。ニック・ケイヴがアフリカ系アメリカ人であることを考えると、トランプ登場以降のアメリカ社会に対する風刺をこめた展示でしょう。
エヴァ・ファブレガス《からみあい》 #横浜トリエンナーレ
— yomoart (@yomo_shu1) 2020年7月21日
おなかの中の腸みたいな作品。触れることができます。 pic.twitter.com/NMuy8wi8kk
大腸と腸内細菌を想起しながら作った作品だそうで、触れたり座ったりすることができます。オブジェですが身体の外延あるいはその一部。皮膚から入り込む滑らかな感覚が心地よく、仕事の疲れを癒すことができました。
ラヒマ・ガンボの写真と映像の展開は民族衣装と黒い肌の為か、悲壮感を感じてしまうが、幸せな空気になっていく。 pic.twitter.com/M0AqNXOiyZ
— アナン (@anan20208) 2020年7月25日
ラヒマ・ガンボ《タツニヤ物語》は、恐らく今回の「ヨコトリ」で政治的に最も鋭利な作品でしょう。ボコ・ハラムの襲撃を受けた地域の少女たちという苛烈な題材を扱いながら、学校に戻り日常を送る少女たちの姿が高い抒情性を帯びていて、不当な暴力や差別にさらされながらも、しなやかに伸びやかに生きる少女たちの姿が瑞々しい印象でした。
いまだコロナ禍の混乱が続き、アートにとって厳しい状況が続いていますが、3年ぶりに訪れた「ヨコトリ」はやはりエキサイティングでした。例え渾沌とした状況下においてもアートにはここまでの達成ができるのです。
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