夏アニメが既に始まっていますが、３か月に１回まとめているこちらにいきます。今年の春アニメについては、好みによって評価が分かれるかもしれませんが、極私的にはＳＦ・ミステリアニメが充実しており、オールタイムベスト級の作品も複数存在していたため、昨年から続いているコンテンツの飽和状態が継続した充実のクールでした。
2021・1～3月・冬アニメ極私的回顧 - otomeguの定点観測所（再開） (hateblo.jp)
【マイベスト５】
１、ゴジラ S.P＜シンギュラポイント＞
完全新作TVアニメシリーズ「ゴジラ シンギュラポイント Godzilla Singular Point」公式サイト (godzilla-sp.jp)
ゴジラS.P＜シンギュラポイント＞ 公式 #ゴジラSPさん (@GODZILLA_SP) / Twitter
ゴジラ S.P ＜シンギュラポイント＞ - Wikipedia
ＳＦ者としてはやはり１位に持ってこなければいけないアニメでしょう。作画や演出のレベルの高さ、円城塔脚本という話題性、事件を主役として見せるシンプルな構成、アラレちゃんの登場など様々な美点がありましたが、やはり何といっても、既存の科学知識を想像力で外挿して世界の思いがけない様相を作り出すという、古き良きハードＳＦとしての骨格を最後まで維持して押し切った力業に敬意を表したいと思います。
２、オッドタクシー
TVアニメ「オッドタクシー」公式サイト 2021年4月からテレビ東京・AT-Xにて放送開始 (oddtaxi.jp)
アニメ「オッドタクシー」OFFICIALさん (@oddtaxi_) / Twitter
極私的には今まで観てきた中で最高級のミステリアニメだと思います。
擬人化されたキャラクターによる人生の悲哀を描いた群像劇、確かにその側面はあります。毎回、主人公とタクシーのお客のやりとりから、勤め人としての疲れだの悲哀だのを感じ、私も共感していたので。しかし、この作品の核心は、オーディオドラマも含めて、各所の伏線や他愛ないと思われていた会話など、最終回でパズルのピースが鮮やかに組みあげられ、今クールでは最も緻密に脚本が構成されていたこと。そして、最後に寓意性が崩れ落ちるサプライズです。ミステリファンなら絶対に観るべき作品でしょう。
３、SSSS.DYNAZENON
SSSS.DYNAZENON公式アカウントさん (@SSSS_PROJECT) / Twitter
GRIDMAN UNIVERSEの一角を構成する胸熱のロボットアニメ。勇気・友情・勝利を旨とした古き良きロボットものを嘘や妥協なく熱く濃くハイテンションで描けるのはやはりTRIGGERだけでしょう。怪獣を概念として扱うことに違和感があるかもしれませんが、ここはそういう世界です。『電光超人グリッドマン』からこの世界を追いかけている人間としては、あのミイラがきちんと補完されて救われたことに安堵しました。
４、スーパーカブ
［スニーカー文庫公式サイト］ザ・スニーカーWEB (sneakerbunko.jp)
TVアニメ「スーパーカブ」公式サイト (supercub-anime.com)
TVアニメ「スーパーカブ」公式さん (@supercub_anime) / Twitter
ＷＥＢ上では実際にバイクに乗る方々から非現実的な描写が多いと炎上していましたし、主人公のイメージが原作からだんだん離れていきましたし、監督の好みであるドビュッシーなどの選曲が感傷的でしたし。良質なライトノベルである原作をかなり別物に作り替えた作品です。しかし、生活感を演出し、主人公の実在性を高め、小さな演出から登場人物の心理を類推させる、脚本のボリュームを削って山梨の情景を映す尺を長くして・・・実写映画の手法を用いた、独自の意図を有する佳作として、私は評価したい作品です。
５、ワンダーエッグ・プライオリティ
(1) TVアニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」公式さん (@WEP_anime) / Twitter
本来なら冬アニメ枠ですが、６月末の完結なのでここに入れました。どうにか物語として着地したけど、３か月待たせてこの出来なら、きちんと１クールの枠内に収めてほしかったというのが正直なところです。
