2021東京オリンピック総括③ 女子マラソン・長距離
東京五輪の総括第3弾は、女子マラソン・長距離になります。当ブログで繰り返し述べている通り、現在、日本の長距離・マラソンを支えているのは紛れもなく彼女たちです。
【女子10000m】
陸上 女子10000m | 東京2020オリンピック | NHK
新谷仁美21位「つくづく私の弱さ」葛藤経て五輪駆けた 女子1万メートル - 陸上 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
沢山の応援ありがとうございました
— 新谷 仁美 (@iam_hitominiiya) 2021年8月7日
廣中の7位入賞はもちろん喜ばしいことですが、当ブログでもずっと応援してきた新谷仁美の惨敗がショックでした。体調を合わせられなかった、暑さに対応できなかった、今年前半に怪我をしていた、など諸々の要素はあるでしょうが、本人がこれまで高いプロ意識と結果に対するこだわりを公言してきたとおり、結果がすべて。人生最大のレースに合わせきれなかった彼女の敗北です。実に無様なレースでした。期待値が大きかっただけに、失望も大きなものがありました。
冷たいようですが、プロである以上、結果がすべて。エースとしての役割が果たせなかったことについては、きちんとブーイングを浴びせるべきです。新谷仁美がこれまで歩んできた苦難の道のりや高い実績を承知しつつも、やはりアスリートとしての評価は落ちることになってしまいます。今後、彼女が協議を続けていくのか、別の道を歩むのか。極私的にはマラソン適性があると思っているので、42.195キロの舞台に登場してほしいところですが、難しいかなあ。
エースが崩れたのに対し、若い選手たちは頑張りましたね。廣中璃梨佳が5000mで日本新記録更新するとともに9位・10000m7位。田中希実が1500m8位。一山麻緒がマラソン8位。メダルはさすがに無理でしたが入賞を重ね、昨年来の日本女子長距離の活況ぶりを示す好結果となりました。地元開催、熱い気候などのアドバンテージがあったとはいえ、現状、選手たちが持てる力を出し切ったといえるのではないでしょうか。
日本の女子マラソン・長距離が、ようやくかつての立ち位置に戻りつつある。その端緒を記すことができた大会だったと思います。
次は2022年のオレゴン世界陸上。すぐに大きな大会がやってきます。新谷仁美については、彼女が歩んできた道のりを考えると、どこかでメダルをかけてあげたい気がしますが、何とか奮起して再起してほしいと思います。若い世代が飛躍して、まずはマラソンの日本記録を更新し、彼女たちが表彰台に立つ姿を見てみたいと思います。そんな期待を抱かせる東京五輪でした。