こちらもまとめたくはないけれど、まとめなくてはいけない案件です。東京五輪が地元開催だった、なでしこジャパンについてのまとめです。
2020極私的回顧その4 サッカー日本代表(女子) - otomeguの定点観測所(再開) (hateblo.jp)
2019極私的回顧その4 サッカー日本代表(女子) - otomeguの定点観測所(再開) (hateblo.jp)
2018極私的回顧《スポーツ》④ サッカー日本代表(女子) - otomeguの定点観測所(再開) (hateblo.jp)
【惨敗の東京五輪】
さて、昨年、なでしこの最大のターゲットだった東京五輪について、もう一度振り返ってみましょう。
グループリーグ初戦、カナダと引き分け。結局カナダが金メダルを獲得したことを考えると、これは悪い結果ではなかったわけですが。
2戦目のイギリスに敗戦。スコアこそ1対0ですが、なでしこが見せたパフォーマンスはあまりに平板。かつてのなでしこのようなひたむきさや執念が感じられず、淡々とボールを回すノーマルなチームになり、ゴールのにおいが全く感じられませんでした。一昨年のW杯より、メンタル的には劣化しているのではないか。高倉監督も選手交代など采配の妙が見られず、なでしこのストロングポイントがまるでない試合でした。
3戦目のチリにようやく勝利。疑惑の判定だなんだと騒がれた試合でしたが、内容的にもタフな相手にてこずっての1対0での辛勝。なんとか決勝トーナメントに勝ち上がりましたが、よれよれのチーム状態。
そして、準々決勝のスウェーデン戦。戦術も組織力も身体能力も代表の駒のそろえ方も指揮官のアイデアも、すべてに劣る完敗でした。かつて列強の一角であったなでしこが、いまや列強には歯が立たなくなってしまった。第2グループの中でも怖い存在ではない。そんな現実を突きつけられた試合でした。
上記リンク、一昨年のW杯の総括でも書きましたが、なでしこのシステムを止めるのは今や簡単でした。森保同様、高倉が攻撃のアイデアを選手に委ねてしまっているため、岩淵・長谷川のルートを止められてしまえば、途端に攻め手がなくなってしまう。日本サッカーの肝と勘違いされているパス回しは行うけれど、得点のにおいのしない、怖さのないサッカー。チームとしてのメンタルも高まっていない平板なチーム。かつて、世界を制したなでしこはここまで劣化してしまったのです。
一昨年のW杯、ベスト16に終わった時点で監督を代え、東京五輪に向けて方針を転換していればこのような醜態をさらすことはなかったかもしれません。しかし、ジャパンズウェイなる空想に浸り、内向きのことしか考えていない、今の協会に、まともな強化は望むべくもありません。せっかくWEリーグが開幕しましたが、女子サッカーはコンテンツの価値が低いまま、低迷を続けてしまっています。
【それでも心機一転・・・】
現在の協会の体制で果たして大丈夫なのか。いくらアンダーのW杯で優勝した実績があるとはいえ、池田新監督でどこまで伸びていくのか。フィジカルを鍛えなおし、ランとパスについて根底からテコ入れをしないと、世界と戦えるチームにならないのではないか。不安要素は尽きません。しかし、昨日、今月20日から始まるアジアカップのメンバーが発表されました。女子もいよいよ2023W杯の予選が始まります。
なでしこジャパンがアジアカップに臨む23名を発表!佐々木則夫JFA女子委員長も太鼓判!「期待している」 | サッカーダイジェストWeb (soccerdigestweb.com)
GK
1 池田咲紀子(三菱重工浦和レッズレディース)
18 山下杏也加(INAC神戸レオネッサ)
21 田中桃子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
DF
2 清水梨紗(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
3 南 萌華(三菱重工浦和レッズレディース)
4 熊谷紗希(バイエルン/ドイツ)
5 三宅史織(INAC神戸レオネッサ)
6 宮川麻都(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
12 乗松瑠華(大宮アルディージャVENTUS)
20 高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)
22 宝田沙織(リンシェーピングFC/スウェーデン)
MF
7 隅田 凜(マイナビ仙台レディース)
8 猶本 光(三菱重工浦和レッズレディース)
13 遠藤 純(エンジェル・シティFC/アメリカ)
14 長谷川唯(ウエストハム/イングランド)
15 長野風花(マイナビ仙台レディース)
16 林穂之香(AIKフットボール/スウェーデン)
17 成宮 唯(INAC神戸レオネッサ)
23 宮澤ひなた(マイナビ仙台レディース)
FW
9 菅澤優衣香(三菱重工浦和レッズレディース)
10 岩渕真奈(アーセナル/イングランド)
11 田中美南(INAC神戸レオネッサ)
19 植木理子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
彼女たちの奮闘を期待したいと思います。