2020CWA賞発表&Good Girl, Bad Girl』短評
一部界隈で既報の通りですが、2020年度のCWA賞(英国推理作家協会賞)が発表になったそうです。
🗡#CWADaggers
— The Crime Writers’ Association (@The_CWA) 2020年10月22日
The winners will be listed on our website soon at https://t.co/YAkUAaSzU9, and we’ll post an edited version of tonight’s live online event to our YouTube channel at https://t.co/tjQQZMPpKw over the weekend.
The Crime Writers' Association
2020年の英国推理作家協会CWA賞 https://t.co/i4vUQRcvwF が発表された。ゴールド・ダガー賞はマイケル・ロボサム‘Good Girl, Bad Girl’、イアン・フレミング・スチール・ダガー賞は、ルー・バーニー『11月に去りし者』。
— 吉野仁 Jin Yoshino (@crimezanmai) 2020年10月22日
各賞の一覧は次の通りです。
上に引用したツイートでも触れられていますが、ゴールド・ダガーがこちら。まだ未訳の作品ですが、ゴールド・ダガーと言われれば納得の出来といえる作品です。
イギリスのノッティンガムを舞台にしたスリラーです。警察に協力して事件解決にあたる精神分析医の主人公と、主人公に関わる少女の2人の世が事件と絡み合うように描かれています。2人の主要人物がともに幼少期に恐怖体験をしており、2人の過去が通奏低音として物語に横糸を挿し、プロットがうまく複層化されている印象です。複線の事件であり、物語の後半にいくつかサプライズが用意されていて、ミステリ的な仕掛けにおいてもよくできていると思います。文章がシンプルで読みやすいので、読める方はKindleで落とすことをお勧めします。
英国ミステリの最高峰、英国推理作家協会賞の本年度ゴールド・ダガー受賞作『Good Girl, Bad Girl』(マイケル・ロボサム)は、越前敏弥さんの訳で来年小社より刊行予定です!
— 早川書房公式 (@Hayakawashobo) 2020年10月23日
昨年の『このミス』6位の作品ですので、多くの紹介は不要かと。