融けゆくGゼロの世界⇒イギリス
久しぶりに政治のテキストも書いてみましょうか。最近の各国首脳の振舞いについて軽くおちょくってみたいと思います。まずはイギリスから。
【イギリスの首相に博才はない?】
昨年のEU離脱を問う国民投票に続き、イギリスの首相はまた政治的な読みというか博打の読みを誤りましたね。選挙運動開始時には保守党の大きなリードが伝えられ、労働党は不人気のあまり潰れるのではないかとさえ言われていました。しかし、いざ蓋を開けてみれば保守党の大敗。メイ首相の政治基盤は一気に崩れ去りました。今後、彼女がどこまで任期を全うできるかは未知数でしょう。何かの引き金で首相交代なんてことも十分にあり得ます。まさに一寸先は闇。
保守党にとって数少ない好材料は、スコットランド民族党(SNP)の議席が減ったことでしょう。スタージョンはスコットランド独立もあると息巻いていましたが、議席を減らしたことでスコットランド分離は当面の課題ではなくなりました。
むしろこれからきな臭くなっていくのは北アイルランドでしょう。本来、ベルファスト合意に基づいて中立的な立場であるはずの英国政府が、政権維持のため北アイルランドの民主統一党(DUP)と手を結びました。ただでさえ勢力間の関係が混沌としている北アイルランドに、さらに火薬を投げ込むような真似をしたことになります。かつての分離独立の動きや闘争が再燃しないことを祈りますが…。