otomeguの定点観測所(再開)

文芸評論・表象文化論・現代思想・クィア文化・社会科・国語表現・科学コミュニケーション・初等数理・スポーツ観戦・お酒・料理【性的に過激な記事あり】

萌えゲーアワード2019感想

 毎度毎度の遅ればせですが、先日、萌えゲーアワード2019が発表されました。辞退するソフト会社もありますし、正直、あまり私の趣向と合うアワードではないのですが、とある向きから感想を聞かれたのでテキスト化しておきます。今回は18禁の内容なので、そういった趣向を許容できない方はご注意ください。

萌えゲーアワード オフィシャルサイト

https://twitter.com/moeaward

【悲報】萌えゲーアワードさん、とんでもない闇を暴露されてしまう

【ゲーム】萌えゲーアワードの受賞作がなんか変だなぁと思っていたら…… - セントラル・ステーション分室

エロゲ業界のモンドセレクション「萌えゲーアワード」 – それなんてえrg

【朗報】エロゲ業界、萌えゲーアワード2019発表で始まる!!「 受賞タイトル最大50%OFFセールが旧DMM様にて開催中 」

 上のリンク先にきな臭いところもはってありますが、それはおいといて。

 とりあえず、2019年度の大賞と準大賞を見てみます。

 

〇大賞『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか? 2』(Qruppo)

dlsoft.dmm.co.jp

〇準大賞『タマユラミライ』(Azurite)

dlsoft.dmm.co.jp

〇準大賞『D.C.4 ~ダ・カーポ4~』(CIRCUS)

www.dmm.co.jp

〇準大賞『きまぐれテンプテーション』(シルキーズプラス WASABI

www.dmm.co.jp

 大賞を受賞した『ぬきたし2』は前作からさらに突き抜けたバカゲーです。とめどない下ネタの嵐と疾風怒濤で突き進むプロットと伏線回収。そして同性愛だのバイだの性同一性障害だの一癖も二癖も抱えたヒロインたち。プレイヤーの思考の突き抜けて斜め下をいく変態度で、間違いなく2019年度の衝撃作でした。私個人の趣向には合わなかったので極私的回顧のマイベスト5からは外しましたが、大賞に推されても不思議のない作品です。

otomegu06.hateblo.jp

 しかし、既に幾度も指摘されているところですが、萌えゲーアワードの最大の問題は余計な業界内力学らしきものが働いているように見えるところでしょう。2019年度も怪しげな動きは健在でした。ユーザー投票ではトップ10が以下のような結果でしたが、

1、『タマユラミライ』(Azurite)

2、『D.C.4 ~ダ・カーポ4~』(CIRCUS)

3、『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか? 2』(Qruppo)

4、『きまぐれテンプテーション』(シルキーズプラス WASABI

5、『さくら、もゆ。 -as the Night’s,Reincarnation-』(FAVORITE)

6、『金色ラブリッチェ-Golden Time-』(SAGA PLANETS
7、『きみはね Couples 〜彼女と彼女の恋する二ヶ月ちょっと〜』(BaseSon Light)
8、『ソーサレス*アライヴ!〜the World’s End Fallen Star〜』(Fluorite)
9、『どっちのiが好きですか?』(HOOKSOFT)
10、『彼女(ヒロイン)は友達ですか?恋人ですか?それともトメフレですか?』(DESSERT Soft)

 選考委員会にかけられた結果、ユーザーからの得票数では圧倒的な1・2位だった(と公式サイトにも書いてある)『タマユラミライ』『D.C.4』を押しのけ、『ぬきたし2』が大賞を持っていきました。選考に恣意性を働かせるなら、はじめから投票は行わず、選考委員会によるノミネートと受賞作決定だけやっておけばいいのです。このようなことが繰り返されてきたようにユーザーからは見え、その他にもいろいろきな臭い話が出回った結果、萌えゲーアワードは盛り上がりを失ったんですから。

 ユーザーに投票させるなら、シンプルに得票数で決めるべきです。組織票だなんだといわれますが、極私的にはこういう賞レースであれば盛り上げのための組織票はアリだと思いますし、多少はそういう乱戦があったほうが盛り上がります。まあ、所詮そこまでのアワードではないし、ある程度こなれたユーザーであれば萌えゲーアワードの結果は気にしていないと思うのでいいんですけど。やはり、萌えゲーアワードはギャルゲー初心者向けのガイドの域を出ないということです。

 ちなみに、ユーザーの投票によるげっちゅ屋美少女ゲーム大賞2019総合ランキングは以下の通りです。

Getchu.com:18禁商品

1、『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか? 2』(Qruppo)

2、『さくら、もゆ。 -as the Night’s,Reincarnation-』(FAVORITE)

3、『月の彼方で逢いましょう 』(tone work’s)

4、『喫茶ステラと死神の蝶』 (ゆずソフト)

5、 『9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ』 (ぱれっと)

6、『姉ちゃんのススメ ~お姉ちゃんのイタズラ性生活~ 』(アトリエかぐや BARE&BUNNY)

7、 『MUSICUS!』 (OVERDRIVE)

8、『もっと!孕ませ!炎のおっぱい超エロアプリ学園!』 (みるくふぁくとりー)

9、『ままごと ~ままとないしょのえっちしましょ~』 (アトリエかぐや BARE&BUNNY)

10、『金色ラブリッチェ-Golden Time-』(SAGA PLANETS

 こちらはこちらでげっちゅ屋のユーザーの趣向に偏ったランキングになっており、これまた私の趣向には沿いません。でも、ユーザーの投票でシンプルに決めているし、萌えゲーアワードを辞退しているタイトルも含まれているので、萌えゲーアワードよりはフェアですね。

 長きに渡る斜陽の業界なんですから、もっと盛り上げるために知恵を絞ってほしいところですが・・・。