otomeguの定点観測所(再開)

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第60回日本SF大会 SF60レポートその4 「SCI-FIRE」SF文芸誌の挑戦

 続いての企画レポートはSF同人誌《SCI-FIRE》の企画です。

 ゲンロン 大森望 SF創作講座 – ゲンロンスクール (genron.co.jp)

SF創作講座2020課題 | 超・SF作家育成サイト (genron.co.jp)

ゲンロンショップ / ゲンロンSF文庫 (genron.co.jp)

Sci-Fire – 野生のSF – Go Wild with Sci-Fi (scifire.org)

甘木零さん (@cobol_amaki) / Twitter

揚羽はなさん (@ageha0hana) / Twitter

 とりあえず貼るのはこれくらいで。

 このブログをご覧になっているSF村の方であればご存じかもしれませんが、高確率でプロ作家を輩出し、今やSF界隈において一大勢力となりつつある、ゲンロンSF創作講座。もちろん私もアンテナを張っています。大森望さんがしゃべる講座自体の企画には顔を出せなかったのですが、作家の面々を見てみようと思い、彼らが出している同人誌《SCI-FIRE》の企画をのぞいてみました。

 まあ、編集長である甘木零さんがひたすらマイペースでしゃべり続ける企画だったのですが、あふれるSF愛と、強い団結意識、創作に向ける情熱はひしひしと伝わってきました。できればZOOM参加だった方々の顔を客席に向けてほしかったのですが。大昔、創作を志しながらも試行錯誤に疲れて挫折した者から見ると、創作に向けるエネルギーをひねり出せるのはまぶしく映ります。小松左京賞の2次選考までは行ったんですけど、本格的に応募作を仕上げたのは1回だけでしたね。

 《SCI-FIRE》はSF60でも購入し、4号まで大体読んでいるのですが、文藝の同人誌としては非常にレベルの高いものだと思います。プロ作家が輩出されているという点だけでなく、編集のテーマ性、掲載される作品の質量・バラエティなど、同人誌としては非常に秀逸。商業レベルで通用する作品も散見されるので、SFに興味のある向きなら一度目を通してみるべきです。