otomeguの定点観測所(再開)

文芸評論・表象文化論・現代思想・クィア文化・社会科・国語表現・科学コミュニケーション・初等数理・スポーツ観戦・お酒・料理【性的に過激な記事あり】

ホクレンディスタンス網走&深川大会感想・・・というよりは男子長距離に対する愚痴

 ツイッターを始めてからは陸上競技関連の記事は初登場ですね。当ブログはこんなものも取り上げております。

 

www.youtube.com

www.youtube.com

 コロナ禍で様々なスポーツイベントが中止を余儀なくされ、選手たちが練習に苦慮し、ファンもやきもきする長い中断期間がありましたが、陸上のトラックシーズンがやっと開幕しました。無観客とはいえ今回は動画配信がありましたので、まずは競技を観戦できる喜びをかみしめるとともに、選手や大会スタッフなど関係の方々のご苦労に大きな感謝をささげたいと思います。

 しかし、ここからのコメントは完全に観戦オヤジの悪口になりますので、何卒ご容赦いただければと思います。まずは、当ブログの見解を改めて前置きしましょう。

 現在の日本長距離トラックの状態は一言でいえば「史上最低・最悪」です。女子は新谷仁美を筆頭に辛うじて世界と戦うことができている状況です。しかし、男子はマラソンを目指すという言い訳がまかり通り、2017世界陸上・2018アジア大会・2019世界陸上と3大会連続で5000m・10000mについて代表を送ることができないという危機的状況に陥っています。しかも、ここ数年の日本選手権を見る限り、3000nSCはまだ辛うじて世界陸上・オリンピックの参加標準記録を目指した戦いが行われていますが、5000m・10000mにおいては参加標準記録からはるかに遅れた凡戦が繰り返されており、本気で世界と戦おうとしているとは思えません。1990年代の方がまだレベルが高かったといえる惨状です。男子選手の「世界と戦う」「世界を目指す」というコメントは、リアルなものには聞こえません。

 駅伝はあくまでエキシビジョンであり、本番の試合ではありません。大舞台ではありません。箱根駅伝ニューイヤー駅伝でどんなに好タイムを出そうとも、その選手の競技力とは無関係です。公式記録でもありません。2019~2020と駅伝シーズンではシューズの影響もあって好記録が連発されましたが、それらはこれから始まるトラックシーズンへの好循環となって初めて意味を持ちます。極私的には駅伝という「コップの中の争い」には大した価値を見出していません。ニューイヤー駅伝を4連覇しながらマラソンで総崩れになっている「駅伝屋・旭化成」の惨状がいい証左だと思います。

 男子長距離の東京五輪の参加標準記録は以下の通りです。

 5000m 13分13秒50   10000m 27分28秒00

 日本の男子長距離がここから目指すべきは、1人でも多く標準記録を突破して、東京五輪に代表選手を堂々と送り込むことです。そのために、各レースで参加標準記録を目指した貪欲なレースを期待したいと思っています。今冬の駅伝は近年まれに見る盛り上がりでした。コロナ禍があったとはいえ、その勢いは衰えていないと信じたいです。まずはこのホクレンディスタンスで、五輪参加標準記録を目指した男子選手たちのつばぜり合いをぜひ見たいものです。

 ・・・と思っていたのですが・・・

 

【やはり凡戦ばかりか・・・】

 

 

 

 

 

 

 

  うーん・・・。5000mは13分台前半1人、10000mは27分台1人ですか。エントリーリストを見てそんなもんかとは思っていましたけど、本当にそんなもんでしたね。駅伝シーズンの興奮は何だったのかという感じです。毎年同じような落胆を味わっていますが、結局今年もそうなるのかなあ。

 伊藤が27分台に達したのは収穫ですが、外国人選手に負けた悔しさはないみたいだし、ツイッターのコメントを見る限り10000mの日本記録および五輪参加標準記録を目指すことに対するリアリティはないように感じます。目標とするところは日本選手権じゃなくてそのはるか先じゃないの?

www.youtube.com

 女子で前田穂南と田中希実が好走を見せたのですから、コンディションは良かったということでしょう。男子の低調なパフォーマンスに対しては何の言い訳もできません。繰り返しますが、このパフォーマンスは低調です。そうとらえなければいけないはずです。

 

 

  次は15日の網走と18日の千歳です。とにかく男子は各種目で日本記録および五輪参加標準記録を意識したレースをすること、まずそこからスタートしてほしいとつくづく思います。スタートの1周・2周で東京五輪を意識していないことが分かる凡戦はもう見たくありません。選手たちの奮起を期待したいです。