otomeguの定点観測所(再開)

文芸評論・表象文化論・現代思想・クィア文化・社会科・国語表現・科学コミュニケーション・初等数理・スポーツ観戦・お酒・料理【性的に過激な記事あり】

2019日本選手権10000m⇒話にならん凡戦

 昨日、陸上の日本選手権10000mが行われました。ここだけ6月の選手権から分離し、しかも涼しい夕方の時間帯。そして男子は外国人の実業団選手のオープン参加という名のペースメーカーつき、という恵まれた条件だったにもかかわらず、女子はまだましでしたが、男子はいつもの惨憺たる低レベルのレースとなりました。

2018・陸上日本選手権 3日目 - otomeguの定点観測所(再開)

2018陸上・日本選手権1日目 - otomeguの定点観測所(再開)

2017陸上・日本選手権の雑感 - otomeguの定点観測所(再開)

2016陸上・日本選手権最終日 - otomeguの定点観測所(再開)

2016陸上・日本選手権初日 - otomeguの定点観測所(再開)

 【でも、まだましな女子】

www.youtube.com

女子1万メートルで鍋島が世界切符、鈴木亜由子を下して日本選手権初優勝/スポーツ/デイリースポーツ online

 ペースメーカーなしということで、女子は男子に比べて明らかに冷遇されています。本音を言えばもっとペースを上げてほしいところですが、現状の選手たちの力では世界陸上参加標準記録前後のところがやっとでしょうしし、ペースメーカーなしでは駆け引きが入ってくるので、仕方ないところでしょう。前半でもっとタイムを稼げれば31分台前半もいけるような気がするのは素人考えかもしれませんが。それでも、参加標準記録を目指しての鍋島・鈴木・新谷の競り合いは見ごたえがありました。結局、鍋島が参加標準記録を突破して優勝し、今秋のドーハ世界陸上のキップを手にしました。

 鈴木はMGCに回るのでとりあえず置いておくとして、新谷がピリッとしませんでしたね。わずかとはいえ参加標準記録にも届きませんでした。今後、帳尻を合わせて世界陸上の代表には入ってくるとは思いますが、やはりまだ往時の力には届いていない気がします。本来ならエースとして引っ張ってもらわなければいけない選手なので、頑張ってほしいところです。

 

【話にならん男子】 

  大迫のツイートでニュースになっていた男子10000mですが、結局エントリーリストに大迫の名前はなく、オープン参加という名のペースメーカーの外国人を含む国内の実業団のみのスタートリストとなりました。

大迫のツイートについて感想 - otomeguの定点観測所(再開)

大迫傑はエントリーせず…陸上日本選手権1万メートル/スポーツ/デイリースポーツ online

https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1421-5.pdf

 うざい選手(??)が排除され、気象条件に恵まれ、ペースメーカーまでつけてもらい、おぜん立てはこれ以上ないというくらいに整っていました。しかし、蓋を開けてみればペースメーカーについていったのは田村のみ。あとの選手たちは早々に遅れだし、ドーハを目指す気はないことがよく分かる消極的な走りでした。結局、田村も20周もたずに遅れだし、スローペースでの我慢比べという実につまらないいつものレースになりました。

 1位・田村和希ではありません。4位・田村です。1位のコエチのタイムは27分56秒54という平凡なものでしたから、「日本選手権」と銘打ったレースで男子の国内主力がこのペースにだれもついていかなかった・ついていけなかったのでは話になりません。本気で世界陸上に出ようとしていた選手はだれもいなかったということです。世界を目指す気概のある女子とのこの落差は何でしょう。特に、駅伝屋・旭化成の消極的なレースには心底がっかりしました。

 毎度の愚痴になりますが、箱根駅伝ニューイヤー駅伝などのエキシビジョンに命をかけるという、男子長距離界のくだらない現状にはため息しか出ません。6月の日本選手権・男子5000mも昨年同様に凡戦となるのでしょう。

  いや、女子はまだしも男子は観戦する価値のないレースですから・・・。